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幹事の独り言

インビクタス

投稿日時:2010/03/06(土) 11:23

大井さん、 クリント・イーストウッドの「インビクタス」観てきましたか?

新米ラガーの岩城はしっかり観てきましたよ。

しかも、予習してから観たので、
映画ではわかりにくい部分も完璧でした。
まだ観られていない方のために、って、封切りは2/5ですから、もう観られた人は観ていますよね。
でも、それにもめげず、解説を加えてしまいます。

「インビクタス/負けざる者たち」(INVICTUS)はラガーマンなら誰しもが知る、1995年のWCを題材にした映画です。今もやっていますので、まだ観ていない人は是非観て下さい。
3月7日に発表されるアカデミー賞にもマンデラ大統領役のモーガン・フリーマンが主演男優賞、フランソワ・ピナール役のマット・デイモンが助演男優賞にノミネートされています。まだ、やっていると言うことは、どちらかの賞が取れるのでは、と期待しています。自分で主役をやると名乗り出たモーガン・フリーマンは話し方まで本物のマンデラ大統領役とそっくりでした。(英語はよく分かりませんが)


この映画はその、モーガン・フリーマンが小説、”Playing the Enemy : Nelson Mandela and the Game that Made a Nation“を読んで、彼の友人でもある今や名監督のクリント・イーストウッドに制作を依頼したのだそうです。この本は読んではいませんが、ハリウッドで映画化され、題名は映画の中に出てくる詩、ラテン語で「負けない」「不敗」「不屈」を意味する「Invictus」 (邦題:インビクタス/負けざる者たち)となりました。

題名になった詩、「インビクタス(Invictus)」は1875年にウィリアム・アーネスト・ヘンリー(William Ernest Henley)というイギリスの詩人によって書かれたものだそうで す。
映画の中にもこの詩が流れるシーンがあります。マンデラ大統領はフランソワ・ピナール宛に「Invictus」と書いた手紙(詩)を送ります。その中に書かれた詩の一説が、「私が我が運命の支配者、我が魂の指揮官(I am the master of my fate/I am the captain of my soul)」で、試合前にフランソワ・ピナールが唱えます。


この詩はフランソワ・ピナールにネルソン・マンデラ大統領の長きに渡る獄中生活の苦悩とそれに負けない精神力を感じさせたのでしょう。
人種差別の中で白人支配から、黒人支配へと代わり全ての国民が不安と憎悪に揺れているときにマンデラ大統領はラグビーを通じて国民の心を一つにしたのです。その為にはラグビーで優勝することが必要だったのです。
1995年のWC決勝は「食中毒事件」(真相は不明)とかもあり、いろいろ言われている節もありますが、この映画を観ると、そのことは忘れ、素直にマンデラ大統領の気持ちと、フランソワ・ピナールにパワーを入れた「Invictus」が描かれています。

「インビクタ(Invictus)」という詩は英語圏の人たちは知っている人が多い、と書いてあるものがありましたが、東京外人の人は知っているのでしょうか?
訳者は不明ですが、我がチームの掲示板に転記されていたものをさらに転記してしまいます。

インビクタス(不屈)

      ウィリアム・アーネスト・ヘンリー

私を覆う漆黒の夜
鉄格子にひそむ奈落の闇
私は あらゆる神に感謝する
我が魂が征服されぬことを
無惨な状況においてさえ
私は ひるみも叫びもしなかった
運命に打ちのめされ
血を流しても
決して屈服はしない
激しい怒りと涙の彼方に
恐ろしい死が浮かび上がる
だが 長きにわたる
脅しを受けてなお
私は何ひとつ
恐れはしない
門が いかに狭かろうと
いかなる罰に苦しめられようと
私が我が運命の支配者
我が魂の指揮官

Invictus
          William Ernest Henley
Out of the night that covers me,
Black as the pit from pole to pole,
I thank whatever gods may be
For my unconquerable soul.
In the fell clutch of circumstance
I have not winced nor cried aloud.
Under the bludgeonings of chance
My head is bloody, but unbowed.
Beyond this place of wrath and tears
Looms but the Horror of the shade,
And yet the menace of the years
Finds and shall find me unafraid.
It matters not how strait the gate,
How charged with punishments the scroll,
I am the master of my fate:
I am the captain of my soul.


マンデラ大統領が予選プールの結果を聞くシーンがありますが、日本のスコアに驚くシーンが面白いです。
1995年WCおよび「Invictus」、2011年WCについては下記URLを見て下さい。

1995年第3回ラグビーワールドカップ南アフリカ大会
http://rugby-worldcup.jp/wc/1995rsa/


首都リーグもNZ杯にはこの精神で臨まないといけませんね。
I am the master of my fate
I am the captain of my soul

ラグビー好きの単なるオヤジが、ラガーマンの中に入って不屈?のパワーをもらい感謝しています。
このリレー方式ブログは私で最後となり、次回からは新方式になるそうです。

もっと、面白いことを書こうと思ったのですが、題材が真面目すぎました。
ラグビーは奥が深いし、難しい・・・だけど、面白いし、楽しいですね。

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